こんばんは
- 2015/12/01
- 00:00
なんと、12月になってしまいました!!やらなきゃいけないことがいっぱいあるのに、相変わらず現実逃避しています・・・さてさて、先月から始まった『ユノさんとチャンミンさんのお話』いかがでしょうか?お部屋の模様替えに伴ってランキングをひとつ付け加えたのですが、そのおかげもあってかご訪問くださる方が増えまして、とてもうれしく思っています。そしてなんと!コメントをくださる方もおふたりに増え、うれしい限りでござ...
心の声に耳をすませて 8
- 2015/12/01
- 00:00
「あの、〇〇というブランドは入ってないんですね?」キュヒョンの問いかけに我に返る。〇〇は江南社の営業マンが熱心に勧めてきたところだ。「あぁ、あそこは……」ユノさんとミノ君が困ったように顔を見合わせる。(よその会社を悪く言うのは…でも言っといた方がいいのかなぁ……うーん…)「何かあるんですか?あるんなら教えてください。」ユノさんとミノ君は頷き合ってから、ぼくたちの方に向き直った。「あそこは、僕たち商社の営...
心の声に耳をすませて 9
- 2015/12/01
- 12:00
国内にあるショップは1日かけて4人で見て回って、よさそうな所はあったけど結論は海外出張の後で出すことにした。翌朝10時に仁川空港を飛び立って14時間余りのフライトの間、ぼくたちとユノさんたちは分かれて座っていた。飛行機代も向こう持ちだから、ぼくたちはビジネスクラス、ユノさんたちはエコノミーだったんだけど、あの大きな体を小さな椅子で窮屈に縮こまらせて座ってる姿を想像したらかわいくて、知らないうちに笑って...
心の声に耳をすませて 10
- 2015/12/02
- 00:00
その夜ホテルのレストランで4人で食事した。仕事の話が済んで訪れた沈黙、そこを狙っていたようにキュヒョンが爆弾を落とす。「ところで、ジーナさんってユノさんの元カノですか?」ユノさんは飲もうとしていたワイングラスを口の前で持ったまま、思考まで停止して固まってしまった。(え?なんで?えっと…)「昼間出会ったでっかい人が言ってたでしょ?あの程度の英語なら聞き取れますよ、僕だって。」キュヒョンは悪気があるわけ...
心の声に耳をすませて 11
- 2015/12/02
- 12:00
ニューヨークから直接パリに飛んで、地球は丸いんだってことを実感した。だって我が大韓民国発行の世界地図では、ニューヨークとパリは右の端と左の端なのに、8時間足らずで着いてしまうなんて驚きだ、いやホント。巨大なシャルル・ド・ゴール空港でも、ユノさんの背中さえ見失わなければ迷子になることはないから楽チンだ。入国ロビーに出る自動ドアを抜けながら、「タクシー乗り場はこっちです。」なんて添乗員さんよろしく案内...
心の声に耳をすませて 12
- 2015/12/03
- 00:00
ホジュンさんがちょっと乱暴に車を路肩に停めて、後部座席のぼくたち3人は、ゴミといっしょに左に片寄せられる。「あ~ぁ。」ミノ君が悲鳴にも似たため息を吐いて、パンツの裾を持ち上げた。ゴミの中にジュースでも混じっていたのか裾はベッタリ濡れていて(スーツこれしかないのに)憐れなミノ君の心の声が漏れてきた。「行かないって…会いたくないのか?」(あんなにミシェルに夢中だったのに)ミシェル?また女の人…「やめてくれ...
心の声に耳をすませて 13
- 2015/12/03
- 12:00
そのショップが視界に入ってきた瞬間「ここだ!」と思った。つまり、いわゆる「一目惚れ」ってヤツだね。紳士服のブランドショップなんてどこもそんなに変わるもんじゃないはずだし、派手なネオンや看板があるわけでもないのに、なぜだか心を奪われた。ディスプレイが特別凝ってるわけじゃない。なのに、そのショーウインドーにいるマネキンに魂が吸い寄せられる。「うわぁ………」ぼくの声?それとも誰かの声?ため息が混じる。「中...
心の声に耳をすませて 14
- 2015/12/04
- 00:00
「いやぁ、本当にラッキーです。韓国に進出したくても、価格帯を上げるのはイヤですからねぇ。シムデパートさんなら免税だからそのまま持っていけます。」契約内容はウチに入ってくれてる他店と同じものを提示して、オーナー、アンリ・アヴリルさんは何も言わずのんでくれた。入ってもらう予定の場所の写真も見てもらった。「ではこの内容で契約書を作成させていただきます。」「できたら連絡ください、すぐ飛んで行きますよ。」「...
心の声に耳をすませて 15
- 2015/12/04
- 12:00
「祝杯を上げに行こう!」アンリさんのひと声で街に繰り出すことになった。椅子がなくて丸いテーブルの周りに立っておつまみ食べながら飲めるお店の中は、昼間だっていうのにお客さんでいっぱいだった。あれからユノさんは笑顔が戻り、ぼくが知ってるいつもどおりのユノさんだったけど、ときどき(ミシェル、ますますきれいになった)(ミシェル、しあわせそうだ)(ミシェル…)そんな声が聞こえてくるたび、胸の奥がチクチク痛ん...
心の声に耳をすませて 16
- 2015/12/05
- 00:00
「ユノさん!すみません、こんな夜中に。」キュヒョンの声…ユノさん?なんで?頭痛い…だるい…夜中?…何時?…ぼく…「体温計借りてきました。薬にアレルギーありますか?」「いや、ないと思います。」「だったらとりあえず解熱剤飲んでもらって、それで下がらなければ明日病院に行きましょうか。」解熱剤?ぼく?頭痛い…体が動かない…まぶたが重い…「チャンミンさん、大丈夫ですよ。ちょっと冷たいですけど、体温計挟ませてください...