ご挨拶
- 2016/10/01
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『暑さ寒さも彼岸まで』毎年、なるほど昔の人はうまく言ったもんだ、って感心してたんですが、今年に限っては全然違いましたね。お彼岸過ぎてからの熱帯夜とか、ホントやめてほしい(汗)(『熱帯夜』って書くだけで頭の中では『B.U.T』流れてますww)このところ雨続きで、例年なら寒いくらいになるはずなのに蒸し暑いし。ただでさえ季節の変わり目は体調悪いのに、絶不調街道まっしぐらです(´;ω;`)ウゥゥところで、新しく始まっ...
シルクとコットン 26
- 2016/10/01
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ソヨンの捨て台詞の意味を考えながら廊下に出たら、じいちゃんの部屋の扉を開けてチャンミンが顔を出す。「あ、じいちゃんだいじょぶか?」「大丈夫、安定してる。でも、いいの?」「何が?」「あの人。留めなくていいの?」「いいよ、別に。」「そんなものなんですかね。」「そんなもんなんだよ。」前にも似たようなやり取りしたなって思い出そうとしたけど、どうでもよくなって朝食の準備するっていうチャンミンと入れ違いにじい...
シルクとコットン 27
- 2016/10/02
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それから数日、じいちゃんの容態は特に目立った変化もなく、申し訳ないけどソン先生の見立てが間違いだったんじゃないかと思うほど、静かな日々が続いた。変わったことと言えば、おれが布団をじいちゃんの部屋に持ち込んで、ベッドを挟んでチャンミンと3人で寝ることになったのと、一度だけ店のマネージャーであるトゥギヒョンから電話がきたことくらいか。『ソヨンだけ帰ってきたけど』「うん、別れた。」言わなくたってわかって...
シルクとコットン 28
- 2016/10/03
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それからじいちゃんは少しずつ、けれど目に見えて、弱っていった。せっかくわかるようになっていた言葉がおれにはわからなくなって、笑うこともどんどん減っていった。食事が飲み込みづらくなって、米粒のあるおかゆから離乳食みたいなドロドロのおかゆになり、水分の少ないミックスジュースやゼリーをつぶしたのを、チャンミンが根気よく口に入れるのを、時間をかけて飲み下すようになった。「なあ、水とかはダメなのか?」「液体...
シルクとコットン 29
- 2016/10/04
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玄関扉を開けたら、靴脱ぎに小柄な男が立っていて、その頭越しにチャンミンの顔が見えた。「帰っていらっしゃいました。」振り向いたのは、いまどきめずらしい銀縁眼鏡をかけたちょっとイヤミな中年男で、さっき会ってきたばかりの工場長を思い出す。「あなたがチョン・ユンホさんですか。お電話では一度お話させていただきました、わたくし弁護士のキム・マンソクと申します。」「ああ。弁護士さんがおれに何か?」「重要な用件で...
シルクとコットン 30
- 2016/10/05
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これは絶対何かある!おれだって弱小ながら経営者の端くれだ。まあ、トゥギヒョンに頼ってる部分は大きいけど、それでも一応は商売人だからある程度の鼻は利く。「帳簿を見せてください。」「は?」言葉を失って半分開きっぱなしになってた口から、おマヌケな声が出た。「僕が筆頭株主ですよね?権利はあると思いますが。」「あ、いや、本日は代表が不在ですし」「だったら監査請求します。」「会計監査は適切に行われており」「誰...
シルクとコットン 31
- 2016/10/06
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幼なじみで一番仲のよかったヤツはいまもこの町に住んで、ウチと同じ綿織物の会社を継いでいる。この間、チャンミンと話してて思い出した渋柿事件のときもいっしょだったし、遊ぶのもいたずらするのも、学校の行き帰りも、小学校から高校までずっといっしょだった。スーパーの前を通って、もう少し行ったところの左側・・・あったあった、ぜんぜん変わってねえ。えーっと、この時間帯なら工場かな。入ってすぐの事務所を覗いてみた...
すみません(;^_^A
- 2016/10/06
- 23:59
今日午前0時にアップした『シルクとコットン 31』の中で、_______________「あの中に、公認会計士になったのがいたよな。」「うーんと、カン・ホドンだろ。親父が検事で正義感が強くて、成績はいっつも学年トップだった。」_______________とあったのは、『カン・ドンホ』の間違いでした。謹んで訂正させていただきます。いえね、決してカン・ホドンさんがダメってわけじゃないですよ?名MCでらっ...
シルクとコットン 32
- 2016/10/07
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意気揚々と帰る途中、実家が見えるところまで来たら、見たことのある車が門を入っていくのが見えた。あれは・・・ソン先生の車!?じいちゃんに何かあったのか?携帯は鳴ってないよな?頭の中に最悪の事態が浮かぶのを、必死で消しながら全速力で走って、靴を脱ぎ散らかしてじいちゃんの部屋の扉を開けると、チャンミンと先生と看護師がびっくりした顔をおれに向ける。「あ、、じいちゃんは・・・」「特に変わりはありませんけど。...
シルクとコットン 33
- 2016/10/08
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もっと話したいこと、聞きたいことがあった気がするんだけど、先生の車に何かを取りに出てきた看護師に止められた。「すみません、これ運んでもらえませんか?」チャンミンは洗濯物を抱えてるから、おれが手伝う。それは『O2』って書かれたボンベで、結構重く、看護師はバッグを持ってドアを閉めた。チャンミンも、洗濯物をオンドル部屋に放り込んでおいて、3人でじいちゃんの部屋に戻り、待っていた先生の指示で、ボンベを枕元に...