ご挨拶
- 2017/04/01
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4月になりました!!!!思えば一昨年7月、1年9ヶ月ってどれほど長いんだろうと不安で不安で泣き暮れていたように思いますが、もうあと20日しか残っていませんよ?そして今日は、ユノさんがチョン・ユンホ上等兵として立たれる最後のステージかもしれないイベントがあるんですね。一昨日あたりからソウル入りされてる方がたくさんいらっしゃるようで、うらやましい限りです。もしかしたらもう、髪が少し伸びてたりするのかしら...
人魚の涙 60
- 2017/04/01
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病室を出て行く父さんたちの背中が消えるまで目で追いかけ、扉が閉まったとたんため息が出る。視線を部屋の中に戻すと、向かいのソファーの横で立っているユノも大きく息を吐きだしたところだった。ユノはその場に立ったまま、足元が落ち着きなくユラユラ揺れている。「ユノ、座って。」ぼくたちには話さなきゃならないことが、まだたくさん残ってるよ。当然ユノはぼくのとなりに座るんだと思ってたのに、なぜか向かいのソファーに...
人魚の涙 61
- 2017/04/02
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「ユノは、その、いままで誰かを、好きになったことあるの?」元マネージャーの話では、先輩がどうとか・・・「ある。片思いだったけどね。」その先を訊きたいような聞きたくないような・・・「1コ上の中等部のキャプテンだった人にあこがれてたんだ。最初は単にあこがれてるだけだと思ってた。でも、その人がケガで学校を辞めることになって、そしたらすごく寂しくて悲しくて落ち込んで、それでやっとわかったんだ。その人のこと...
人魚の涙 62
- 2017/04/03
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「あ、」「ん?」ユノと視線を絡ませて、もしかしたらいい感じだったかもしれないのに、ぼくときたらおもしろくもないことを思い出してしまった。「ごめん、あの事故、っていうか、その、済州島でのことをちゃんと話したほうがいいのかなって。」「ああ、そうだね。」なんとなくだけど、避けては通れない気がしたんだ。「父さんから何か聞いてる?」「いや、詳しいことは何も。チャンミンは海でおぼれた記憶を失くしてるから、何も...
お知らせ!!
- 2017/04/04
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本日、「ユノのお帰りなさいカウントダウン企画。」にて私のミンホ作品が掲載されています。どうぞこちらのバナーよりご確認下さいませ。↓↓↓*Esperanza*チカ*presents...
人魚の涙 63
- 2017/04/04
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泣いてしまったことが照れくさくて、咳払いしてごまかすように言葉を発した。「ユノも辛いことがあったんだよね。」ユノも恥ずかしかったのか、ちょっと乱暴に手のひらで顔をこすってから話し出す。「あのときは、正直絶望してた。シム先生に、手術してもサッカーはできなくなるって言われたんだ。有名大学への進学が決まってたし、プロチームからも誘いがきてたのに、全部が一瞬で消えてしまったから。」報告集会で壇上に登ったユ...
人魚の涙 64
- 2017/04/05
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ユノの体がぼくの腕の中にある。お互いの想いを確認し合って、ぼくたちは『恋人』になった、んだよね?ってことは、キス、してもいい?なんて、考えるだけでカラダが熱くなる。「ユノ、ぼく、」ゆっくりユノの胴に回していた腕の力を緩めて、そーっと体を離して、そしたらユノの非の打ちどころのない整った顔が目の前に、文字通り目の前にあって・・・チュッ・・・いきなり唇に柔らかいモノが触れて、小さな音を立てて離れていった...
人魚の涙 65
- 2017/04/06
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コンコンコン突然鳴ったノックの音で、飛び上がって座り直した。「は、はい!」ユノも焦ってたようで、必要以上の大声で返事する。「ユノくんこっちに、ああ坊ちゃん、やっぱりここにいらっしゃったんですか。奥さまが心配してらっしゃいましたよ。」見知った顔の看護師の言葉で、そういえば母さんを置き去りにして自分の部屋を飛び出してきたことを思いだした。「チャンミン、戻ってあげなきゃ。」「う、ん。でも、」「またあとで...
人魚の涙 66
- 2017/04/07
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母さんはベッドのそばでぼんやりと、所在なさげに立っていた。「母さんごめん、心配かけて。」声をかけると、夢から覚めたみたいに目を瞬いて、いつもの優しい笑顔になった。「ううん、ユノくんは大丈夫なの?」「うん。」手には雑巾が握られていて、ぼくが外した点滴が床にこぼれていたんだと気がついた。「ごめん、汚しちゃったね。」「母さんもうっかりしてたから。看護師さんに来てもらわなきゃね。」ふと、母さんはどこまで知...