ご挨拶
- 2017/12/01
- 00:00
12月になってしまいました!!カレンダーが最後の一枚です!←けれどそこには、とってもとってもステキな予定が♡20日21日東京ドーム26日27日28日京セラドーム大阪『東方神起』の文字が踊っています!ああ待ち遠しい♡♡でも、そこにいくためにはやらなければならないことが山ほどある(-"-;A ...アセアセ明日明後日は夫が留守だから、一話でも多くお話を書き溜めなきゃ!来週は大掃除始める・・・かな?←ではでは~~~...
命綱 78
- 2017/12/01
- 23:00
チャンミンがタオルで髪を拭きながら出てきて、おれは着替えを取りにいっしょにおれの部屋に入った。「は?」「なんだこれ!?」床に散らばっていた物が全部片づけられて、その代りに床の空いたところいっぱいに布団が敷き詰められている。「これって」「ふたりで寝ろってことだろうな。」チャンミンはまたからくり人形みたいに首をカクカク動かしておれを見て、顔から首まで赤く染めながらゆっくり目線を布団に戻す。「まあさ、い...
命綱 79
- 2017/12/02
- 23:00
「先に寝てればよかったのに。」チャンミンは敷布団の上であぐらをかいてぼんやり座っていた。「いえ・・・」「ん?」何か言いたそうに見えたから、頭をタオルでガシガシ拭きながらチャンミンの前に座り込む。「あの、、ぼくユノさんを苦しめてますか?」「苦しめる?」意味がわからなくてオウム返しに訊いたけど、訊いてからなんとなく言いたいことがわかった気がする。「ぼくがその、そういうことを、」「別に苦しんじゃいないよ...
命綱 80
- 2017/12/03
- 23:00
「なあチャンミン、おれたちってどうやって生まれてきたんだっけ。」「へ?」チャンミンにしてはめずらしい、おまぬけな声とポカンと開いた口がかわいらしい。「悪い、言い方悪かったか。えっと、」「あ、いや、意味はわかりました、たぶん。つまりその、」「うん、おれたち、っていうか動物、少なくとも哺乳類はみんな、そういうことの結果の命なわけじゃん。」「そうですね。」「想像するのはイヤだろうけど、チャンミンのご両親...
命綱 81
- 2017/12/04
- 23:00
どうやらチャンミンがAセクだと思い込んでたのは、無自覚の性嫌悪と、心を動かされる相手に巡り会わなかったことが原因らしい。これから少しずつ心を解していけば、性嫌悪もやがては癒えそうだ。別にチャンミンのお母さんが悪いわけじゃなく、息子の心理より娘たちの心情に重きを置いた結果でしかないんだろうけど、そのせいでチャンミンが心に傷を負った状態で青春時代を過ごして来ざるを得なかったことは残念で仕方ない。もっと...
命綱 82
- 2017/12/05
- 23:00
「ユノさん、車借りていいですか?」「いいけど?」「荷物を取りに行きたいんです。パソコンも持って来ないと。」「ああ、そうか。」どうやら本気でここで暮らすつもりらしい。好きな男がすぐそばに、同じ部屋の同じ布団にいるってのに手が出せないなんて、正直おれにとっては何の罰ゲームだよってことだが、それでもチャンミンがしたいようにすることが、いろんな縛りから解放される第一歩だと思うから、おれは何だってガマンする...
命綱 83
- 2017/12/06
- 23:00
総拍手数が70000を越えました!!拍手くださったみなさま、ありがとうございました♡キリ番を踏まれた方、よろしければお知らせください。ご希望をお聞かせいただければ、できるだけお応えするよう努力いたします←__________おれは劇場を開ける準備が済んで閉める作業までの間は、比較的自由な時間が多い。踊り子たちは楽屋でおしゃべりに花を咲かせているけど、おれはひとりで事務室に籠っていることがある。もちろん、...
命綱 84
- 2017/12/07
- 23:00
ステージからはけて、スタッフが回収してくれた衣装を抱えて事務室に戻る。舞台袖から楽屋までの通路には、最後のラインダンスの衣装をまとった踊り子たちがひしめいていて、口々におれの踊りを褒めてくれた。いつもと同じようでいて、いつもと全然違うのは、チャンミンがおれを待っててくれること。事務室の扉の前で、らしくもなく、ちょっと深呼吸してからノブに手をかけた。「おかえりなさい、お疲れさまでした。」パソコンの画...
命綱 85
- 2017/12/08
- 23:00
いつも通りに見回るつもりなのに、どうしても気が急いて早足になる。火の始末とか見落としちゃいけないから、一生懸命自分を落ち着かせた。誰かを好きになるってこういうことなのかって、いまさらだけど身に染みてわかる。1分1秒も離れていたくなくて、ソワソワワクワク。胸が痛くなるほどときめいている。チャンミンにとって初めてなら、おれにとっても初めての経験だ。30過ぎて『初恋』とか、他人に知られたら爆笑されそうだな...
命綱 86
- 2017/12/09
- 23:00
ふたりで戸締りをして、手をつないで家までの道を歩く。いつもより1時間近く早いから、表通りはまだまだにぎわってるけど、裏通りは明かりがまばらで、店の勝手口から従業員がゴミを出しに来たり、ときどき酔っ払いがフラフラ歩いていたり、家はさらにもう一本裏に入ったところだから、路地に入ったらもうふたりきりみたいだ。この時期、晴れた昼間は温かくても夜になると風が冷たくて、どちらからともなく身を寄せ合う。もともと...