ご挨拶
- 2018/09/01
- 00:00
9月になりました!!まだまだ暑い日が続いていますが、暦の上では秋なんですかね?ユノさんも季節先取り抹茶カステラニット(笑)着てらしたし。しかし!『TOMORROW』発売!!!ツアースタート!!!!!!私たちにはもっともっと熱い日々が始まります♡ユノさんが施術を受けたマッサージ店のインスタに、『また日本へ』みたいなコメントが書かれてたけど、いつ来てくれるのかなあ(*´艸`*)それまでお話書いて、いい子で待ってま~...
深い森 63
- 2018/09/01
- 23:00
「えっと、ヒチョルとシウォン以外の黒魔術師はこのこと知ってるの?」「まだ誰にも話してない。っていうより、まだ誰にも会ってないし。」「スマンさまに訊きに行こうかって言ってたんだけど、先にチャンミンの話聞いてからにしようってことになって。」うーん、ふたりはどこまで知ってるんだろう。ぼくの一存で、ぼくたちが聞いた話を教えていいものだろうか。それにたぶん、ぼくたちにしか関係のない話も混じっていた気がするし...
深い森 64
- 2018/09/02
- 23:00
@Yヒチョルさまとシウォンさまの問いかけに、チャンミン先生さまはなかなか答えない。たぶん、スマンさまから聞いた話にはおれたちの個人的なことがたくさん含まれていたから、どこまで話そうか考えているんだと思う。それにしても、スマンさまがおれたちとキュヒョンさんという人だけにしか話してないってことに、おれは驚いた。チャンミン先生さまが心配していた最悪の事態、この森が無くなるなんてことになったら、森に住む人...
深い森 65
- 2018/09/03
- 23:00
ぼくはスマンさまから聞いた話を、ヒチョルとシウォンに話さなかった。キュヒョンが聞いた何倍ものことをぼくたちは聞いたけど、それをキュヒョンに話さなかったのはスマンさまに何か考えがあるからなんじゃないかと思ったから。それはぼくたちがふたりで考えるべきことなんじゃないか。だから誰かに話してしまったらいけない。はっきりしたことは何もわからないのに、それだけは確信めいたものがあった。そしてユノもきっと、、「...
深い森 66
- 2018/09/04
- 23:00
ふたりで考える。勢い込んでそう決意したけど、いったい何をどう考えればいいのか。「先生、ひとつ訊いてもいいですか?」「うん。何かな?」「スマンさまはどうして森のみんなに、いまの森の状態を話さないんでしょう。」「みんなって、ぼくたちとキュヒョン以外の魔術師、っていう意味?」「そうです。」「差し迫って問題がないからじゃないかな。」「確かにいますぐにはないかもしれませんけど、いづれは周りの村から人がいなく...
深い森 67
- 2018/09/05
- 23:00
ユノがぼくのところに来てから、ぼくの中で変化が起こった。いや、ユノと初めて会ったときから、といったほうが正しいかもしれない。あのときすでに、ぼくはそれまで感じたことのない心の動きを感じ取っていた。自分で思ったことなのに、どうしてそんなことを思ったんだろうって不思議だったのを覚えている。「僕がいると何か不都合なことがあるのでしょうか。」「え?」しばらく自分の思考に気を取られて、ユノのことを忘れていた...
深い森 68
- 2018/09/06
- 23:00
「ユノが住んでいた村ってどんなところだった?」「あ、えーっと、覚えてないです。」そうだった、ユノも外の世界の記憶はほとんどないんだった。「ごめん、忘れてた。ぼくが聞いたのは、ユノは町に薬の勉強に行ってたって。それから、ユノのお父さんとお母さんも町に働きに行ったらしい。」ユノは小首を傾げて思い出そうとしていたけど、ダメだったのか首を横に振った。「でね。ぼくが言いたいのは、この森はそういう、田畑で作物...
深い森 69
- 2018/09/07
- 23:00
北海道のみなさま、ご無事でしょうか?一日も早く、辛いときが過ぎてしまうことをお祈りしております。___________________「話は戻るけど、この森の周りの村がなくなることは必然だったと思うんだ。」「そう、なのかもしれないですね。」「だから、ユノがここに来たこととは関係がない。気にすることはないよ。」「でも、僕が村に残っていれば、」「残って、どうするの?」「それは、、若い人が町に出ていかな...
深い森 70
- 2018/09/08
- 23:00
@Yチャンミン先生さまの口から、『お嫁さんをもらう』って言葉を聞いたとき、とっさにイヤだと思ってしまった。チャンミン先生さまはおれが嫁さんをもらったって平気なんだ。スマンさまはおれたちが『縁(えにし)でつながった者たち』だと言ってくれたけど、それはあくまでおれが生まれ変わる前の人とであって、おれとじゃない。自分ではわかっていたつもりだったのに、チャンミン先生さまの口から直接言われると、心を鋭い刃物...
深い森 71
- 2018/09/09
- 23:00
@Y自分のことを『下賤の者』と呼ばわれ、とっさに視線を地面に下げたけど、子どもが声を上げたときに見た、大きな目を殊更大きく見開いて、おれのことを心底心配してくれていた表情が忘れられない。チャンミン先生さまは子どものころから利発そうでかわいくて思いやり深いお方だったんだな。前世のおれにとっても身分違いのお方だったはずなのに、いったいどんな縁があったというのだろう。そんな疑問が張り付いたまま、ぼんやり...