ご挨拶
- 2019/09/01
- 00:00
9月になりました!なんだか8月は、あっという間に過ぎ去ってしまった気がします。特別何をしたってわけではないんですけどね。3日にSMTOWNに行ったのと、私の地方はお盆がありました。そうそう、先日健康診断を受診してきたのですが、重篤な問題はいまのところ何もありませんでした。以外だったのは、体重と腹囲が問題なし、だったこと。お目にかかった方はご存じだと思いますが、私のお腹はかなりポッコリしています。けれど数...
シルクとコットン 155
- 2019/09/01
- 23:00
「えっと叔母さん、あ、ありがとう。チャンミンが世話になって。」「いいのよ、わたしもこっちに用があったから。飛行機代が浮いて助かったくらい。」こっちに用事?「ああ、買い付けか。」「そうじゃなくてね。ちょっとここじゃ何だから、あとで時間もらえない?」「えーっと、もう少し待っててくれたら終わるけど。そうだな、30分くらい。」モデルたちは早く解放してやらないと肌の調子に響くし、裏方には指示さえ出せばおれはい...
シルクとコットン 156
- 2019/09/02
- 23:00
リハーサルが思っていたより長くかかって、チャンミンと叔母さんを待たせてしまった。「ごめん、待たせた!」ふたりはロビーのソファーに座って、楽しそうにしゃべっている。まったく、いつの間にこんなに仲よくなったんだ?「あら、終わったの?チャンミンとおしゃべりしてたから、あっという間だったわよ。」ああそうですか、なんかおもしろくねえ。あっ!!「そうだ!忘れてた。叔母さんのホテル取らなきゃ!」チャンミンのお母...
シルクとコットン 157
- 2019/09/03
- 23:00
チャンミンにとっては遅い夕食になるだろうけど、パリの街ではやっと夜が始まる時刻だ。ソウルでも江南辺りならこんな感じだろうか。会場のホールからほんの2~3分の距離にある、カジュアルなレストランにふたりを案内した。おれがひとりでショーができるようになってからずっと、年2回同じホールでやってきたから、そのたびにこの店で飲み食いし、ショーのケータリングをしてもらい、打ち上げもここでやる。だから店主もスタッ...
シルクとコットン 158
- 2019/09/04
- 23:00
「やあね、冗談なのにそんなに怒んなくてもいいでしょ?」「いや、怒ってるわけじゃなくて、けどチャンミンの前でたとえ冗談でもそんなこと、」「違うんなら別にいいじゃない。」チャンミンは笑っているだけで何も言わない。確かに何もないんだからいいのか?いままでだったら、ベッドを共にした相手とばったり会ったって平気だったのに、冗談言われただけでなんでこんなに焦るんだ?おれがひとりでドギマギしている間に、ミッシェ...
シルクとコットン 159
- 2019/09/05
- 23:00
「わかりました。」チャンミンはうつむいてボソッとそう言ったけど、たぶん納得はしていない。それでもきっと、パリにいる間はおれの言ったことを守るだろう。「ところで叔母さん、話って?」重くなった空気を変えたくて、叔母さんに話を振った。「ああ、そうだった。実はね、わたしお店畳もうと思ってるの。」「「え?」」なんだ、チャンミンも知らなかったのか。「なんで?せっかくあれだけの店にしたのに。」夫に売り上げだまし...
シルクとコットン 160
- 2019/09/06
- 23:00
少しだけ顔が赤くなった叔母さんをタクシーに乗せ、見送りながらチャンミンの手を握る。「ちょっとユノ、」咎める目を向けて、おれの手を振りほどこうとするチャンミンの手を、一層強く握りしめて引き寄せた。「だから言ってるだろ?ここはパリ。おれたちも新婚カップルらしく、堂々とイチャつけばいいんだよ。」チャンミンは寸の間ためらい、小さくうなずいておれの手を握り返す。「よし、いい子だ。」空いているほうの手でチャン...
シルクとコットン 161
- 2019/09/07
- 23:00
「ここがおれんちだ。」歴史を感じる味のある建物ではなく、真新しいビルでもない。そこそこ古いけど設備は整ってるし、何もかもが一部屋にまとまってるのがお気に入りだ。「靴はここで脱いで。」靴を脱がない生活にはどうしても馴染めなくて、おれは裸足で生活している。「へえ、案外キレイに片付いてるんだね。」「まあな。こっちに戻ってきてからはほとんど店の作業場にいたし。」ソヨンがごっそりモノを持っていったから、って...
シルクとコットン 162
- 2019/09/08
- 23:00
「なあ、もしかして誰かに何か言われたのか?」「え?」よく、人の気持ちに鈍感だと言われるおれだけど、大切なチャンミンの様子はやっぱり気になる。なんとなく心にわだかまりがあるように感じたのは間違いじゃなかったようだ。「えっと、なんで?」「いつものチャンミンじゃない。なんか気になることがあるみたいに見えた。」フフッ抱き合ったまま、おれの肩口でチャンミンが笑うから、首筋に息がかかってぶるっと震える。「敏感...
シルクとコットン 163
- 2019/09/09
- 23:00
家で仕事していた人たちは、おばちゃんを残してみんなクビになった。あの家でじいちゃんとおばちゃんがふたりきりで暮らしていた時期があった。じいちゃんはそのころたぶん、まだオトコだった・・・?「ユノ、何考えてるの?」チャンミンの声で我に返り、じいちゃんとおばちゃんに心の中で謝った。けど、はっきりわかった。他人はこうやってウワサを信じていくんだ。「ねえ、座って話さない?」「あ、ああ、そうだな。」チャンミン...