ご挨拶
- 2020/09/01
- 00:00

9月になりました!いやあ、毎日暑いですね~(;´Д`)私が住んでいる町では毎日2回、市の防災無線で「今日は高温注意報が出ています。」という放送が流れます。私はそれを聞くたびに、『今日も』やろ?ってツッコミ入れてますwwここ数日はいわゆる夕立が降ってるんですが、それでもまったく涼しくなりません。私はもともとクーラーが苦手で、来客があるとき以外は全部の窓を開けっぱなして暑さをしのいできましたが、今年はさす...
まちぶせ 272
- 2020/09/01
- 23:00

それからの毎日は必死だった。水曜日以外の平日は歌とギターの練習。キュヒョンが『HOPE』のコーラスを考えてくれて、パートを決めた。ぼくはぼくで、部長先生といっしょに女子の衣装の件を担当の先生にお願いに行ったり。舞台の裏方を務めてくれる文化祭委員と必要な機材の打ち合わせをしたり。部長って結構いろんなことをしないといけないんだなと改めて思った。ユノヒョンもヒョクヒョンも何も言わずに走り回ってくれてたんだな...
まちぶせ 273
- 2020/09/02
- 23:00

文化祭が近づくにつれ、ぼくは夢を見るようになった。文化祭で大失敗する夢。例えば寝過ごして本番に間に合わない。例えば衣装を忘れている。例えばギターの弦が切れる。例えば歌詞がまったく出てこない。ぼくは小さいころから大事な試験の前とか、いつもこの手の夢を見た。高校入試のときもそう。その話をユノヒョンにすると以外な答えが返ってきた。『おれだってそうだよ。似たような夢見る。』「え?ヒョンが、ですか?」『チャ...
まちぶせ 274
- 2020/09/03
- 23:00

文化祭当日、忘れ物がないか最後のチェックをして家を出る。朝食とお弁当を作ってくれた母さんに、およその出番の時刻を告げておいた。午前中は仕事に行って、午後からウチの学校に来るそうだ。妹スヨンは部で配るお菓子を作るためにぼくより早く登校した。父さんの学校も今日が文化祭だから、ぼくが起きてきたときにはもういなかった。ぼくの胸は、不安のドキドキと期待のドキドキとユノヒョンに会えるドキドキで忙しすぎて目が回...
まちぶせ 275
- 2020/09/04
- 23:00

ユノヒョンは最後にぼくにハグ、っていうより抱きしめてくれた。「チャンミン、よくがんばったな。でもな、ステージではがんばらなくていいからな。」「え?」「がんばるんじゃなくてさ、楽しむんだ。ステージに立ってる者が楽しくなくちゃ、観てくれてる人を楽しませるなんてできないからな。」あ、確かにいままでのぼくはいつもまったく余裕がなかった。だけど、いままで一度もそんなこと言ってくれたことなかったのに。「真面目...
まちぶせ 276
- 2020/09/05
- 23:00

@Yチャンミンの肩の力を抜いてやりたくて早くから高校に出かけた。夢を見て眠れない、なんて言うから。おれだってそんな夜がないわけじゃないけど、チャンミンはおれよりずっと真面目だし考え込むほうだし。今年は部長という立場で練習以外にもやらなきゃならないことがいっぱいあるし、責任感の強いやつだから。きっとずっと緊張し続けていたんだろう。2年前におれの勝手でダンスさせたときだって、踊り終えて呆然としてたもん...
まちぶせ 277
- 2020/09/06
- 23:00

@Y在校生がぞろぞろと体育館に入っていくのをなんとなく眺めていた。卒業生とはいえ、部外者感が半端ない。「なんかさあ、俺たちもこの間までこの中にいたのに、もう入っていけないのな。」ドンへには似合わないセリフだけど、おれも同じことを考えてたからまぜっかえす気にはなれない。「ああ、そうだな。」「俺たちは全然な~んにも変わってないのにね~」「それはおまえだけだろww」ツッコミを入れたヒョクチェに抱きついて...
まちぶせ 278
- 2020/09/07
- 23:00

@Y声をかけたのはおれの元担任でむりやり頼み込んで軽音部の顧問を引き受けてくれたパク先生。その声に反応して立ち止まったのは、、チャンミンのお母さん?ウチの母さんと同じくらいの年恰好で、ウチの母さんよりスラリとした眼鏡をかけた女性だった。「あら、パク先生。いつもウチの子どもたちがお世話になってます。」子ども、たち?あ、そうか。チャンミンの1個下に妹がいるって言ってたな。おれの担任だったってことは妹さ...
まちぶせ 279
- 2020/09/08
- 23:00

@Y挙動不審にならないように気をつけながらパク先生とチャンミンのお母さんの前に立った。少しだけ離れたところではドンへとヒョクチェが控えている。「シム先生、これが2年前の軽音部の部長で、ソウル大二年生のチョン・ユンホです。ユノ、こちらはシム・チャンミンくんのお母さまだ。」「はじめまして、チョン・ユンホです。」「あら、あなたが。ユノ先輩のお話はチャンミンからよく聞いています。本当にいつもお世話になって...
まちぶせ 280
- 2020/09/09
- 23:00

@Y「はあ~、緊張した・・・」先に歩き出したドンへとヒョクチェに続いて体育館の中に入りながらついつい漏らしたひとりごとに、ドンへが素早くおれの後ろに回り肩を揉んでくれた。「ユノヒョン、堂々としててカッコよかったよ。」「うん、緊張してたなんてとても思えない。」ドンへもヒョクチェも慰めてくれるけど、正直何をしゃべったのかあまり覚えていない。ただチャンミンがお母さんに日々の出来事をあれこれ話していること...