ご挨拶
- 2020/11/01
- 00:00
なんと!!もう11月ですよ、みなさん!!カレンダーがあと2枚しかありません(;^ω^)←毎年言ってるww昨年は入院して歯を抜いたり、入院したその日に義母が亡くなったり、ツアーもあったし、なかなかに忙しかったのにな・・・今年こそ寒くならないうちに大掃除を始めようと思ってたんですけど(なぜ過去形?ww)五十肩が痛くて掃除機をかけるのも一苦労です。ウチの掃除機は古くて、重い本体からホースが伸びているタイプなんで...
シルクとコットン 280
- 2020/11/01
- 23:00

夢も見ず、寝返りも打たずに爆睡していたようだ。たぶん眠ったときの姿勢のまま、つまりチャンミンのほうを向いたまま目が覚めた。チャンミンもめずらしく動き回らなかったようで、丸くはなっていたけどおれのほうを向いていた。そっと頭を動かして窓のほうを見ると、どうやら外は明るくなっているようで。チャンミンもよく眠れなかったって言ってたから、起こすのはかわいそうだし。もうひと眠りしようかと思っていたらチャンミン...
シルクとコットン 281
- 2020/11/02
- 23:00

綿畑ではもう、弾けたコットンボールの収穫が始まっている。たくさんついている実の弾けたものから順に採っていくんだ。町中にある畑をその日都合のつく人が収穫して回っているらしい。「なんだかみんな楽しそうなんだよね。」洗濯物を干しながらチャンミンが教えてくれた。おれが子どものころにはもう畑が少なくなっていて、残っていたのはウチくらいだったかもしれない。そのときも、おれは顔くらいしか知らない人が畑で摘み取り...
シルクとコットン 282
- 2020/11/03
- 23:00

そうやって畑から畑へと渡り歩いて、おにぎりの入ったパックを配り終えようとしていたころだった。「こんにちは~」チャンミンが元気よく声をかけ、作業している人の数を数えているときに、ぱたりと動きが止まった。「チャンミナ?」「え?あ、あの、ん、大丈夫。」は?何がだいじょぶなんだ?っていうか、自分からだいじょぶって言うってことはだいじょぶじゃないってことだよな?そう思ってチャンミンの視線の先をたどってみると...
シルクとコットン 283
- 2020/11/04
- 23:00

「あ、あの、、チョン・ユンホさん、社長さん、ですよね?」「あ、はい、そうです、けど?」「あ、あの、お、僕、シム・チャンミンの同級生で、キム・リョウクっていいます。」突然大声で名乗って腰から体を折り曲げるようにお辞儀したリョウクという男。男、っていうより男の子っていう感じの、小柄で細身で顔も女の子みたいにかわいい感じの子だ。こいつが先輩の店でチャンミンのウワサを?人は見かけによらないとは言うけど、酒...
シルクとコットン 284
- 2020/11/05
- 23:00

お義母さんが作ってくれたおにぎりを、綿畑で作業している人に配り終えて。家に向かって歩き始めても、チャンミンは黙ったままで。かといって不機嫌ってわけでもなく。どちらかといえば足取りは軽いほうだ。「違ったんだね。」ウチと工場とウチの綿畑がすぐそこ、ってとこでポツンとつぶやいたチャンミン。何が?って訊きそうになったのを飲み込んでうなずいた。「そうみたいだな。」あの同級生のことを考えてたから無口だったのか...
シルクとコットン 285
- 2020/11/06
- 23:00

「ちょっ、チャンミン!せっかく長靴まで履いたのに畑に寄ってかないのか?」「行きたいならひとりで行けば?」ずんずんと歩いていくチャンミンを小走りに追いかけるおれ。パリ時代の友だちが見たら大笑いするだろうな。「なあチャンミン、待てよ~」肩を掴んで引き止めようとしたら、すごい力で振り払われた。「いてっ!」思わず声を上げたら、チャンミンは一瞬だけ振り返っておれを見たけど、すぐに歩き出す。一瞬見えたのは怒っ...
シルクとコットン 286
- 2020/11/07
- 23:00

急いで戻ったおれたちの部屋にチャンミンの姿はなく。おれたちの部屋といっても、バカでかいベッドを置いてあるから寝室としてしか使い道がないんだけど。その、バカでかいベッドの上に、こんもりと盛り上がった丸いカタマリがある。子どものころ、チャンミンはおれに怒ったりスネたりすると自分で布団を敷いて潜り込んでいた。まだ小さかったから布団をきれいに敷けなくてぐちゃぐちゃになって。おれが謝りながら布団を捲ろうとす...
シルクとコットン 287
- 2020/11/08
- 23:00

まさか、ほんとに泣いてる?なんで?おれは悪くないって言ってるけど、ほんとはものすごく怒ってる?えー?おれ、何をやらかしたんだ?「ちょ、チャンミン。マジで教えてくれよ。おれ、おまえを泣かせるようなこと、なんかやったか?」「な、泣いてなんかっ!?」怒鳴りながらガバッと起き上がったチャンミンの頭が、チャンミンの上にかがみこんでたおれのアゴに、、、ゴンッ!!!おれはアッパーカットを食らったボクサーみたいに...
シルクとコットン 288
- 2020/11/09
- 23:00

「ユノ、冷やしたほうがいいと思うよ。」しばらく抱き合って、このままベッドへ、なんて気分になり、キスしようとそっと体を離してチャンミンの顔を見つめたら、、チャンミンの視線は少し下、おれのアゴを見ていた。「だいじょぶだって言ったろ?」「でも、、腫れてきてるよ?」「へっ?!」ずっとジンジンはしてたけど、まさか腫れるとは思っていなかった。「早く冷やさないと、明日もっとひどくなるよ?」「それは困る。」「でし...