ご挨拶
- 2021/10/01
- 00:00

10月になりました!先日、郵便受けを見に行ったら蜂がぶわっと舞い上がってびっくりしました。我が家の郵便受けは玄関わきにあるので、訪ねてきた人が刺されたら困ると思い、殺虫剤を探しましたが見つからず。仕方なく応急処置として蚊取り線香を焚いて、夫に帰りに蜂用の殺虫剤を買ってきてもらうように頼みました。夫が帰ってくるまでも気になって、巣ができていないか辺りを見てみたのですがありません。もしやと思い、郵便受け...
命綱 222
- 2021/10/01
- 23:00

「ユノが選んだ人たちは明日からでも舞台に立てそうだね。」「ああ、しばらく離れてたって言っても体はきれいに保ってるし、踊りの切れもいい。即戦力ってやつだな。」「そうだね。」チャンミンが同意しながらも心配そうな顔をしているのが気になった。「なんか気になることがあるのか?」「あー、気になるって言うか、、男性のほうは問題ないと思うんだけど、女性のほうがね。」「うん。」「その人がウチに入ると一番年上になるよ...
命綱 223
- 2021/10/02
- 23:00

翌朝、おれがいつものように舞台を拭き掃除していると、チャンミンが姐さんといっしょにやってきた。「おはよう、ユノ。」「ああ、おはよう姐さん。もうすぐ終わるから事務室で待っててくれよ。」舞台の掃除を終えて事務室に戻ると、チャンミンと姐さんがコーヒーを飲みながら談笑していた。姐さんはおれにとって母代わりのような人だけど、チャンミンにとってもそうなっているようだ。「さっそくだけど、姐さんはこの人知ってる?...
命綱 224
- 2021/10/03
- 23:00

「そんなことがあったのに応募してきたんですね。」チャンミンが呆れたようにつぶやく。「まあね、私と同年代だから、あの頃のことを知ってる人はもう誰もいないと思ったんじゃない?」「なあ姐さん、その、もめた理由って何だったんだ?」「そうねえ、何か大きな事件があったとかじゃないんだけど、この人は何かにつけて自分のことしか考えない人だったから。」姐さんはあまり他人のことを悪く言わない人だから、言葉を選んで言っ...
命綱 225
- 2021/10/04
- 23:00

採用することに決めた4人に電話したら、テミン以外はものすごく驚いてから喜んでくれた。自分が採用されるとは思っていなかったらしい。正直おれもそのつもりはなかったけど。おれが目を付けた男性には先にひとつだけ質問を。「女性と絡んでもらってもだいじょぶですか?」答えは即答でイエスだったから問題なく採用した。テミンも含めて4人に昼席を見学してもらって。事務室で昼飯を食いながらこれからのことを話し合った。男性...
命綱 226
- 2021/10/05
- 23:00

ぽっちゃりさんは、自分で自分の源氏名を『子豚』に決めた。自虐ネタだろうが、その名が似合わなくなる日が来ることを願っている。おれの体もチャンミンが来てからずいぶんひき締まった。特に養母が亡くなって家にふたりきりになってからは夜の営みの回数が増えて、、、もちろんそれだけじゃなく、食事や生活のあらゆる面に気を配ってくれている。それにいっしょにウンドーしているからかチャンミンの体もさらに美味そう、いや、キ...
命綱 227
- 2021/10/06
- 23:00

「チャンミンはどんなステージを考えてるんだ?」「うん、実は姐さんたちからBLドラマの話を聞いてからネットを漁ってたんだけどね。イメージにぴったりの楽曲とダンスの動画があったんだ。」チャンミンはタブレットを起動してすぐに動画を観せてくれた。きっといつでも観られるようにして、何度も観ていたんだろう。それはおれたちと同年代のデュオダンスグループで、おれも何度も動画を観た。特にリーダーのほうはダンサーとして...
命綱 228
- 2021/10/07
- 23:00

「その楽曲の動画、他にもいっぱい上がってるだろ?同じライブのでもファンカムとかいろんな角度から撮ったのがあるはずだから探しといて。」チャンミンにそう言い残して夜席の舞台に上がる。あとのふたりは先に帰ったけど、テミンとホウォンは後ろの真ん中のテーブルで観ていた。ウチのプログラムは月替わりで、一日二回、定休日の水曜日を除いては同じ楽曲を同じ振り付けで踊る。つまりふたりとも昼席で一度観たパフォーマンスを...
命綱 229
- 2021/10/08
- 23:00

翌朝劇場の裏口の前で、あのふたりがおれを待っていた。サラリーマンや学生ならとっくに仕事や勉強を始めている時刻だけれど、おれたちにとってはまだ早朝だ。「おまえたち、ずっと待ってたのか?」「ううん、さっき来たとこだよ。チャンミニヒョンにユノヒョンが来る時刻は聞いてたから。」「そうか。」おれに直接聞けばいいものを。「ちょっとここで待っててくれ、鍵開けてくるから。」いっしょに事務室に入って、おれひとり出よ...
命綱 230
- 2021/10/09
- 23:00

舞台の拭き掃除を終えてバケツと雑巾を片付けていると、音を聞きつけたのふたりが事務室から出てきた。「マジでガッツリ拭き掃除してるんじゃん。」「なんだ、やってないとでも思ってたのか?」「そうじゃなくて、モップで拭いてるんだとばっかり。だって結構広いじゃない。」「僕たちもレッスン室の掃除しましたけど、モップで拭いてました。」「あー、それは床材の違いもあるんだけどな。他の目的もあるんだ。」「他の目的って?...