肌色の宝物 216
- 2022/12/08
- 23:00

キュヒョンたちが帰国して住んだのは江南にあるタワーマンションで。
ぼくたちは御呼ばれしてごちそうをいただいたけど、やっぱり我が家が一番居心地がよかった。
キュヒョンは満足しているようだったから、それでいいんだけど。
あのふたりとぼくたちとは、好みも価値観も違うんだから仕方ない。
「キュヒョンくん、少し元気になってたんじゃないか?」
「うん、そうだね。よかった。」
「だけど、今度の部屋は前の部屋と感じが違ったな。」
「なんでも、買うときもリフォームするときもキュヒョンの意見を入れてくれたらしいんだ。」
「へえ、あのシウォンがね。いままでは『キュヒョンには煩わしいことは何ひとつさせたくないんだ。』って言ってたのに。」
「『煩わしいこと』か。でもさ、自分の家を居心地よくするのって『煩わしいこと』なの?」
「あー、どうだろう。面倒くさがり屋だったら煩わしいんじゃないかな。正直おれは掃除とか片付けとかあんまり得意じゃなかったから面倒だったけど。」
「いまは違うでしょ?」
「まあね。チャンミンと暮らし始めてから部屋のキレイを保つように努力してたら、いつの間にかその状態が気持ちよくなってたかな。」
「ごめん、ぼくがユノに努力させてたんだね。」
「いや、そういう意味で言ったんじゃなくて」
「うん、うん、わかってる。」
「それにチャンミンだって努力してくれただろ?ライフスタイルそのものを変えてくれた。」
「あれは別に努力とかじゃなくて、ぼくがそうしたかっただけだから。」
ユノといっしょの時間を少しでも増やしたかっただけ、なんて言葉にはしないけど。
「チャンミンがライフスタイルをおれに合わせてくれたから、ずっといっしょにいられたんだ。ありがとう。」
「ありがとうなんて、、」
ぼくは思わずユノさんを抱きしめた。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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