天使のお仕事 33

「この仕事をしてもらうのは、傷や汚れの元がないひとを選んでいるはずなんですけどね。」



「それはどうやって調べるんですか？」



「我々はみなさんの日ごろの仕事ぶりや言動を観察しています。」



我々？



観察？



「だからあなたたちより長くここにいる天使さんでも、まだ外で仕事しているひとがたくさんいるでしょ？」



あー、確かに先輩たちがいっぱいいたけど。



そう言われても喜んでいいのかどうかわからない。



「あの、、あなたは、」



「ああ、私は審査部天使課に所属しています。こうして天使さんたちを案内するのも私たちの仕事のひとつです。」



おれたちが天界に来た時に案内してくれたひともそこの所属だったんだな。



「天使さんたちに仕事の指示をするのも私たちですよ。」



「あ、あの頭の中に聞こえる声。」



「そうですそうです。」



最初はあまり愛想のないひとなのかと思っていたけど、ほんとはおしゃべり好きなひとみたいだ。



ニコニコとおれたちとの話に付き合ってくれている。



「その天使課に異動になる条件はなんですか？」



「ここの仕事をしばらく続けて、真っ白のままでいることです。」



つまり天使課の天使さんたちはみんな、傷も汚れもない純粋な天使さんってことか。










最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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