シルクとコットン 602
- 2023/03/18
- 23:00

『よかったな、ユノヤ。とうとうおまえもでっかいステージに立てるまでになったんだな。』
「いやまだ決まったわけじゃないよ。」
『何言ってる!まさか断るとか考えちゃいないだろうな。そんなことしたら俺との仲もこれっきりだぞ。』
「仲ってww」
恋人じゃあるまいし。
『おい、俺はマジだからな。こんなチャンス逃すようなヤツとは今後一切仕事しないぞ。』
そうか、チャンス、なんだよな。
まだなんとなく実感が湧いてなかったけど、ヒチョリヒョンの言葉で胸の奥が熱くなった。
あのアンリ・アブリルがイベント参加の交換条件にするほどおれの腕を買ってくれている。
それはめちゃくちゃうれしいし、国内のトップブランドだけが参加できるイベントの片隅にでも出られるってことはすごいことなんだ。
けど、、、
心の底から喜べないのはどうしてなんだろう。
「おれが断るとかそんな身の程知らずなことは考えてないけど、いくらアンリ・アブリルが頼んでくれたからって主催者から断られるかもしれないじゃん。」
『けど、そうなったらアンリも来ないんだろ?だったら飲むしかないだろうがよ。』
「うーん、それってなんか、、、」
プライドがどうこう言うつもりはないけど、やっぱりすっきりしないな。
『そんな贅沢言ってる場合かよ。チャンスの神には前髪しかねえんだぞ。自分から掴みに行かないでどうするよ。』
ヒチョリヒョンの言うことはもっとなんだけど。
「とにかくイベントの担当者から連絡が来るだろうから、トゥギヒョンにそう言っといて。」
ヒチョリヒョンはまだ何か言いたそうだったけど、腹が減ってガマンできなくなってきたから強引に通話を終えた。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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- カテゴリ:シルクとコットン 第四部
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