人魚の涙　15

2017/02/15
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ユノに会ってから、次々に新しい感情が芽生えてくる。

これまで知らなかった、もしかしたら興味を持ったことさえなかったかもしれない厄介な感情。

その人のことが気になってドキドキしたりキュンとなったり、誰かと仲よくしてるのを見たら胸が痛くて・・・

これってキュヒョンが言ってた『恋心』そのものじゃないか。

同性に恋をする人もいるって知ってたけど、ぼくはそうなのかな。

もしそうだったらどうしよう。

ユノは迷惑がるかな。

キュヒョンは、いまはからかってるけど、本当にそうだったら変に思うのかな。

父さん母さんは悲しむのかな。

うーん・・・

「・・・ミン、チャンミン？」

「へ？」

隣りの席からユノが身を乗り出してぼくの顔を覗き込んでて、思わずのけぞった。

「課題、全然解いてないけど、気分でも悪いの？」

「あ、いや、大丈夫。ちょっと眠いだけ。」

ユノは納得したのか、ぼくから離れて自分の椅子に戻ったけど、ぼくはドキドキが収まらなくて困った。

それが単にびっくりしたからなのか、それともユノの顔を間近で見たからなのか、そのときのぼくにはまだわからなかった。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。